世界銀行は11月6日、過去最大規模となる150億ドル相当のグリーンボンドを発行すると発表した。調達資金は主にアジア太平洋地域における再生可能エネルギープロジェクト、気候変動適応策、生物多様性保全事業に充当される予定。
今回のグリーンボンドは、5年債、10年債、30年債の3種類で構成され、機関投資家や年金基金からの強い需要が見込まれている。世界銀行の試算では、この資金により、アジア太平洋地域で合計20ギガワットの再生可能エネルギー発電容量が追加され、年間約3000万トンのCO2排出削減が期待できるという。
世界銀行のグリーンボンドプログラムは2008年に開始されて以来、累計発行額が1000億ドルを突破しており、今回の大規模発行により、さらなる拡大が見込まれる。格付け機関ムーディーズは、この債券に最高格付けのAaaを付与しており、ESG投資家にとって魅力的な投資機会となっている。市場関係者は、この発行が他の国際機関や政府にも同様の大規模グリーンボンド発行を促す可能性があると指摘している。
- 記事提供
- World Bank News
- 公開日
- 2025-11-06