2025年のESG投資トレンド

2025年のESG投資トレンド

はじめに - ESG投資の現在地

こんにちは!ESG・サステナブル投資の最新動向を追いかけている僕です。このサイトでは、環境・社会・ガバナンスの観点から投資を考える「ESG投資」について、最新のトレンドや実践的な情報をお届けしています。

グローバルなESG投資残高は53兆ドルを超え、もはや「ニッチな投資手法」ではなく、投資の主流になりつつあります。2025年、この流れはさらに加速しています。今回は、特に注目すべきトレンドについて解説していきます。

グリーンボンド市場の急拡大

グリーンボンド(環境債)の発行額は、2025年に初めて1兆ドルを突破する見込みです。特に注目なのは、以下のトレンドです。

トランジションボンドの台頭

従来のグリーンボンドは、再生可能エネルギーなど「すでにグリーン」なプロジェクトが対象でした。しかし今、高炭素産業が低炭素化に移行するための資金調達を目的とした「トランジションボンド」が注目されています。鉄鋼、化学、航空業界など、脱炭素化が難しい産業への投資機会が広がっています。

個人投資家向け商品の充実

以前は機関投資家向けが中心だったグリーンボンドですが、投資信託やETFを通じて個人投資家も投資しやすくなっています。例えば、国内では「グリーンボンド・ファンド」が複数販売されており、1万円から投資可能です。

カーボンクレジット投資の実践

CO2排出削減量を取引する「カーボンクレジット市場」も急成長しています。EUの排出権取引制度(EU-ETS)の価格は、2020年の約25ユーロから2025年には80ユーロ以上に上昇。投資対象としての魅力が高まっています。

個人投資家がカーボンクレジットに投資する方法としては、以下があります。

  • カーボンクレジットETF:海外上場のETFを通じて投資
  • 関連企業株式:排出権取引プラットフォーム運営企業への投資
  • ボランタリー・カーボン市場:自然保護プロジェクトへの直接投資

情報開示規制の強化とCSRD

EUのCSRD(企業サステナビリティ報告指令)が2024年から段階的に適用開始され、2025年は多くの企業が初めて報告義務を負う年となります。これにより、ESG情報の質と量が大幅に向上し、投資判断がしやすくなります。

投資家として注目すべきポイントは、以下の通りです。

  • スコープ3排出量(サプライチェーン全体)の開示
  • 生物多様性への影響報告
  • 人的資本に関する詳細データ

おわりに - 長期視点での投資を

ESG投資は、短期的なリターンを追うものではありません。気候変動リスクの軽減や社会課題の解決に資金を向けることで、長期的に持続可能なリターンを目指す投資手法です。2025年は、規制強化と市場拡大が同時に進む重要な年。このサイトでは、引き続き最新動向をフォローしていきます。